地図よもやま話
地図よもやま話TOPへ 第11話へ  

第10話 楕円体

水田課長 なあなあ、常識問題はつまんないから、そろそろ肥満体の話をしようよ。
中山由美 肥満体? いきなり自爆ですか?
安村主任 楕円体ですね。
水田課長 そうそう。
中山由美 よく分かりましたね。「体」しか合ってないのに。
水田課長 その前の「ん」も合ってるぞ。で、そもそも楕円体って何だ?
安村主任 楕円を軸の周りに回転させて出来る立体です。
水田課長 あん? 軸って何だ? 何がうれしくて回転なんかさせるんだ?
安村主任 もう、話にならんな。要は、球をつぶしたような形ですよ。その楕円体で地球を近似しようということです。
水田課長 地球は球じゃんか。
中山由美 厳密に言うと球じゃないんですよ。
水田課長 え? どう見ても球にしか見えんぞ。
中山由美 見かけは球に見えますが、赤道の方が少しふくらんでるんです。
水田課長 そんなもん、だいたい球ということでええやないか。
中山由美 近似楕円体の上に緯度経度の線を引いていくわけですから、出来る限り地球と合った形の方がいいんです。
水田課長 それなら、地球じゃなくて地楕円体と呼ぶべきではありますまいか。
安村主任 勝手に呼べば。
水田課長 でも地球というのは山あり谷ありで凸凹だから楕円体で近似するのは無理があるんじゃないか。
安村主任 そんなもん、だいたい楕円体ということでええやないですか。
中山由美 攻守ところを変えていますね。
安村主任 とにかく丸い地球をどうやって表現するか昔からみんなが苦労しているんですよ。で、緯度経度と高さで表すのが分かりやすくて、そのために楕円体を定義しているのです。
水田課長 それで、測量法や政令で楕円体の定義をしてるってか?
中山由美 そうです。測量法の11条に、以下の記述があります。

地球の形状及び大きさについては、ベツセルの算出した次の値による。
長半径──六,三七七,三九七メートル・一五五
扁平度──二九九・一五二八一三分の一
水田課長 この法律を変える必要があるんだな。どんな楕円体に変えるんだ?
中山由美 GRS80と呼ばれている楕円体です。
水田課長 ? 聞くだけ無駄だった。今は何ていう楕円体を使ってるんだっけ。
中山由美 今の日本測地系は、ベッセル楕円体を採用しています。
水田課長 ベッセル? なんか聞いたことあるな。なんだっけ?
安村主任 ベッセルなんて数学やってる人じゃないとあまり聞かないと思いますけどね。
水田課長 ・・・・・・ベッセル神戸! サッカーの。
中山由美 それは、ヴィッセルですよ。
水田課長 今の時期活躍しているベッセル車!
安村主任 それはラッセル車。そんな無理にボケなくても。
水田課長 ボケといえば、昔、「灯台もと暗し」を「東大モトクラシー」という大正デモクラシーの親戚のようなものだと思ってたヤツがいたそうな。
安村主任 大正デモクラシーの親戚って変な日本語ですね。
中山由美 でも、なんとなく伝わりますけどね。
安村主任 ある会社の入社試験の常識問題で、「金色夜叉」の読み方と意味を書けという問題が出て、ある受験者が、「きんいろよるまた」と読んで、意味は、「夜に舞うストリッパーがはいている金色のさるまた」と答えたそうです。
水田課長 それは相当なボケだな! さては、ある受験者っておまえだな。
安村主任 違います!
水田課長 チラッ。
中山由美 私でもないですよ!
第11話へつづく  
Copyright(C) 2004 IRI-Ubiteq Inc. All Rights Reserved.