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第18話 日は昇り、日は沈む

水田課長 なあ、ちょっと聞いてくれる?
安村主任 いやです。
水田課長 こないだ新聞の日の出と日の入りの時間を見てたらな・・・・・
安村主任 いやだと言ってるのに、おかまいなしですね。
水田課長 いやよ、いやよも好きのうちって言うだろ。
安村主任 だっ、誰が好きですって?
中山由美 で、日の出と日の入りがどうしたんですか?
水田課長 おお! 妙に冷静。
それでだな、北海道と沖縄の日の出の時間を見ると、北海道は4時頃で沖縄は6時頃なんだよな。ところが、日の入りはどちらも19時前後で同じくらいの時刻なんだ。これって変じゃない?
中山由美 いいえ。
水田課長 いいえ、いいえも好きのうち・・・・じゃなくて・・・
なんでやねん! 太陽は東から出て、西に沈むだろうが。だったら、北海道が沖縄より早いのは分かるが、なんで日の出は2時間差があって日の入りは同じくらいなんだ? おかしいやんけ。
安村主任 今は夏至に近い季節ですから、あえて極端に言うと太陽は北東から出て、北西に沈むんですよ。
水田課長 はあ????
中山由美 で、日本列島は北東から南西に伸びていますから、日の出は北海道から順に南西に明けていきますが、日の入りは北西に一気に暮れてしまいます。
水田課長 太陽が北東から昇るなんて聞いたことないぞ。東から昇るって相場が決まってるだろうが。
安村主任 春分と秋分は真東から昇りますけどね。
中山由美 季節によって太陽の昇る位置は変わるって小学校で習いましたよね。
水田課長 そ、総入れ歯。社会科で習ったような気もする。
安村主任 理科でしょう。
水田課長 あれ? そうだっけな。まあ、音楽や体育ではないが。
安村主任 理科だって。
水田課長 で、なんでそんな事になるんだ?
中山由美 地軸が地球の公転面に対して傾いているからですよ。この傾きによって、日本の美しい四季があるわけですね。今は、夏至の時期だから北半球が太陽の方向に傾いています。
水田課長 四季が出来るのは分かるけど、何でそれで北東から太陽が出るんだ?
安村主任 北半球が太陽の方向に傾いてるんだから、北東になるじゃないですか。
水田課長 ???? なんでやねん。全然分からんぞ。
安村主任 頭を三次元にしてみてください。
水田課長 そんなこと言われても、ならん。
中山由美 じゃあ、例のメルカトル図の上の波線を思い出してください。昼と夜の境目も大円になりますから、メルカトル図の上では波状の線になります。
水田課長 おお! なんか懐かしいぞ。ダイエーとか蚊取線香とか。
中山由美 はいはい。(ふぅーーーー!)
で、夏至の頃は、日の出の線は波の上のほうから右下に向かう部分になります。これすなわち、北東!
水田課長 ほう!
中山由美 日の入りの線は、左下から波の上のほうに向かう部分で、これは北西!
水田課長 ほほう!
中山由美 分かったんですね!
水田課長 ほほほう!(良く分からんが面倒くさくなってきたので分かったことにしよう。)
中山由美 ダメですよ。面倒くさがっちゃ。
水田課長 ぎくっ! なんで分かるねん。
中山由美 いつも前向きな課長がどうしたんですか。
水田課長 ・・・・・申し訳ない。
中山由美 え? 孟子は毛ない? 孟子ってハゲだったんですか?
水田課長 そう。亀のようなハゲだった。
中山由美 孟子が亀のよう?
水田課長 そう。孟子、孟子、亀よ亀さんよっていう歌があるだろ。
安村主任 普通、ボケには突っ込むんだけど、この人はさらにボケ返すんだから・・・勝てない・・・・
第19話へつづく  
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