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第26話 バック・トゥ・ザ・フィーチャー(続)

                                
水田課長で、建物とコンビニの関係はどないなってんねん?
安村主任関係ですか? う〜ん。関係ある時はあるし、ない時はないですね。
水田課長全然説明になってないやんけ。
中山由美アプリによって違うんですよね。
水田課長なんだよアプリって。
中山由美そのフィーチャーを使うプログラムですよ。
水田課長プログラム? 誰が使うプログラムだ?
中山由美誰がって・・・そのプログラムを使いたい人ですよ。
水田課長使いたい人だとお? 何に使うんだ?
安村主任そこですっ!
水田課長ああ、びっくりした。なんだよいきなり。
安村主任つまり、何に使うかによって変わってくるんですよ。
例えばタウン情報を探している場合は、単に建物ではなくて、コンビニとか学校とか銀行とかの 区別が欲しいですよね。建物という概念は抽象的過ぎて意味がない。一方、固定資産税を計算するような場合は、建物の種類は問題ではなくて建物そのものの情報があればいいですから、逆に コンビニなどの情報は不要です。このように、使い方によって変わってくるんですよね。
水田課長使い方によって変わってくるのか。じゃあ、アプリでどういうフィーチャーを使うかというのは誰が決めるの?
安村主任それはアプリを作る人ですよ。
水田課長ん? じゃ、俺がアプリを作るとしたら俺が決めていいのか?
中山由美そうですよ。自由に決めていいです。
水田課長自由に決めていいと言われてもなぁ・・・。どう決めたらいいんだ?
安村主任何がしたいかによって決めるんですよ。
水田課長何がしたいかと言われても・・・・。待てよ、俺達って標準化の話をしてたよな。自由に決めていいって、それで標準化になるのか?
安村主任う〜ん。アプリが違うと使う情報も全然変わってきますからねぇ。例えば、統計データを都道府県別に塗り分けるようなアプリと歩行者ナビのようなアプリでは使うデータもアプリの機能も全然違いますからね。
水田課長違うのは分かるけど、それでは標準化にならへんやんけ。
中山由美分野を絞って、使うフィーチャーを標準化しようという動きはありますよ。
水田課長そうなのか。やっぱ、空間情報を取り扱う領域があまりにも広いからそういうことになるのかな。
安村主任そういう意味では、すべての応用領域で取り扱えるためには、最大公約数的な非常にシンプルなものになりますね。
水田課長非常にシンプルなものって例えば何?
安村主任フィーチャーは一般的に、空間属性、時間属性、主題属性、地物間関係属性を持ちますが、例えば空間属性は、点、線、面からなる幾何属性とノード、エッジ、フェイスからなる位相属性に分けられます。時間属性は、瞬間及び期間からなる幾何属性、時間ノード及び時間エッジからなる位相属性に分けられます。
水田課長はあ? どこが非常にシンプルやねん。何のこっちゃサッパリ分からん。
中山由美例えば、空間属性の幾何属性は、点、線、面ですよ。シンプルでしょう。
水田課長空間属性の幾何属性? 何のこっちゃよく分からんが、点、線、面は分かるな。でもそれって、地図だけじゃなくて、CADでも使うんじゃないの? 地図の場合のフィーチャーって道路とか建物とかじゃないのか?
中山由美そのフィーチャーをアプリによって決めようということです。
水田課長てことは、さっきの最大公約数を取ると点、線、面になっちゃったってことか?
安村主任まあー、そういうことですかねぇ。
水田課長なんか、奥歯にものがはさまったような言い方だな。
安村主任さっき食べた肉が奥歯に挟まってましてね。
水田課長あほくさ。まあ、点、線、面なら分かりやすくていいけどな。
中山由美ですよね。簡単に言うと、位置とか長さとか面積を表すものです。もう一つ空間属性としてトポロジーがあります。
水田課長トポロジー? 日本語で言うと何?
安村主任日本語で言うと位相ですね。
水田課長いそう? 何だそれ? あっ、物理で出てくる波の位相か?
安村主任漢字は同じ位相ですけど、物理じゃなくて数学で出てくる位相ですね。
水田課長説明になっとらんやんけ。
安村主任辞書でもひいてみたらどうですか。
水田課長どれどれ、
「解析学で、極限や連続の概念を定義できるように、抽象空間(集合)に与えられる適当な構造(部分集合)。」
はあ? 何のこっちゃさっぱり分からんぞ。辞書をひいたらますます分からなくなってしもうた。そもそも、数学で位相なんてでてきたかなぁ。
中山由美簡単に言うと、図形と図形の接続関係を表すものですね。
水田課長ん? なんでそんなものがいるんだ? それってフィーチャーなのか? それって実空間に存在するものなのか?
中山由美また、フィーチャーの定義に戻っちゃいましたね。
水田課長また、バック・トゥ・ザ・フィーチャーか。

第27話へつづく